2020.03.24
個人スキルを練習すればチームは勝てるようになるのか?
今日はこのテーマで皆さんと学んでいけたらと思います。
個人スキルの定義については既に前回話をしました。
何故このテーマにしたのかというと…スクールをはじめたころ周りからよくこんなことを耳にしました…
【スクールに行っても上手くならない】
【スクールに行っても勝てない】
などなどです。
発言は自由なんですが…
まずこのようなことを言うコーチはバスケットボールというスポーツの全体像を学んでないコーチの可能性があると私は考えています。
そもそもバスケットボールというスポーツは個人スキルだけで形成されたものではないですよね?
そして勝ち負けも自分ではコントロール出来ない不確かなことです。
様々な要素が化学反応を起こして形成されるのがバスケットボールの醍醐味であり、チームスポーツの楽しさの1つです。
ですから個人スキルを練習したからといって全ての現象が勝ち負けに直結するわけではありません。
個人スキルを練習しなくても勝つ時は勝つし、負ける時は負けます。
それでは何故個人スキルを練習する必要があるのでしょうか?
こういった疑問が生まれてきます。
マイケルジョーダンのラストショット…
あまりにも有名なシーンですね。
皆さんこの映像を見てどう思われますか?
私はこのプレーこそ個人スキルの塊だと考えていて、それは試合の局面や状況にも繋がっています。
もし私達のコーチングしている選手が同じようなレベルもしくは格上と試合をしていたとします。
しかも前の週にも試合をしていてお互い手の内がわかっている状態です。
オフェンスもディフェンスも準備出来る時間が少ないため、チーム戦術は大きく変えることが出来ません。
ということは、オフェンスにおいてチームでズレやギャップをつくるのはかなり難しくなります。
これを【戦術的に通用しない状態】と言います。
そうすると最終的に個人で局面を打開しないといけない場面が増えてくるのがわかりますか?
日本では手の内がわかった相手と試合するとロースコアーになりますよね?
コーチはその時によく言います。
【お互い手の内がわかってるからね…】
【お互いディフェンスが良いからね…】
私は単純に個人スキルが低いというふうに捉えています。
そして、その個人で打開しないといけない頻度やレベルはカテゴリーが上がれば上がるほど増えていきます。
何故個人スキルを練習しないといけないのかの問いは…
【システムが淘汰されたら個人で打開しないといけないから】というのが私の考えです。
個人スキルを練習したら勝てるようになるのか?
答えはNOです。
何故なら勝ち負けは相手がいてコントロール出来ないから。
チームが成長する上で個人スキルだけでは成長出来ませんが、無くてはならない要素の1つであるというのが私の考えです。
いかがだったでしょうか?
現在、全国には沢山のスクールが展開され個人スキルという文化が徐々に普及されてきました。
是非チームを指揮されている方々に個人スキルの必要性をご理解頂けると有り難いです。
次回は【何故海外個人スキルのコーチをチームにおくのか?】というテーマで皆さんと学んでいきたいと思います。